お久しぶりです。ロン・石井です。
こちらのブログ、すっかりサボってまして申し訳なかったのですが、じつはその間に本業ブログの記事をまとめて「kindleダイレクト・パブリッシング(以下、KDP)」に挑戦しておりました。
これです。
で、復活第1弾のこの記事では、kindl出版までのいろいろを忘れないうちに記録しておこうと思います。(ちょっと長くなってしまったので2回に分けて連載します)
ただ、KDPの技術的な側面は、もうそれこそ星の数ほど詳しい解説ページがあるので、この記事では、あくまでも「本業ブログを」電子書籍化する際に気をつけるべきこと、そして今回私自身が特にこだわったポイントを中心に書いていこうと思います。
また、記事の最後にこの本のキャンペーンの告知もありますので、ちょっと長いですけど最後までぜひお読みください。
●本業ブログをkindle出版するまでの7つのステップ
今回、本業ブログの記事をKDPで出版するまでにたどったステップは、以下の7つです。
- ブログに記事を書きためる
- 記事を整理して書籍用にリライトする
- タイトルを決定し、本特有の記事を書き足す
- 表紙のデータを準備する
- 電子書籍用にデータ化する。
- 推敲する推敲する推敲する(笑)
- amazonにデータをアップする
1から7までのステップは、「ほぼ」時系列に進んでいきます。
以下、各ステップごとに説明していきましょう。
●1,ブログに記事を書きためる
今回の「小論文のツボ60」は、去年の上半期に現在の本業ブログの前身であるブログに連載していた記事をもとにしています。
今までいわゆる「書き下ろし」の本は5冊書いてきたのですが、今回のように「連載」記事を一冊の本にまとめたのは初めてでした。
ただ、基本的に「書き下ろし」でも「連載」でもやることは同じ。
もし、ブログ記事をいつか電子書籍化したいと思うならば、書き出す前に以下の5つを決定しておく必要があります。
①対象読者の決定
②ゴールの決定(=読者にどう変わりどうしてもらいたいか)
③記事内容のコンセプト決定
④連載本数の決定
⑤1記事あたりの字数決定
たとえば、今回の「小論文のツボ60」の場合は、
①対象読者の決定
- 広く小論文の書き方に悩んでいる人(主に社会人と大学入試をうける高校生)
- 論理的思考力を高めたい人・文章力をアップさせたいと思っている人
②ゴールの決定
- 小論文の書き方に迷わなくなる。
- 論文オンラインと石井秀明を信頼する。
- 電子書籍を買い、論文オンラインのサービスに興味を持つ
③記事内容のコンセプト決定
- 小論文の書き方のコツをポイントを列挙する形でまとめる
- 1記事を短めにし、すぐ読み始められてすぐに読むのをやめられるようにする
- ソーシャルメディアで拡散することを前提にある程度一般向けの内容も入れる
④連載本数の決定
- ソーシャルで定期的に拡散し、平日の約3ヶ月で一順するように60本とする。
⑤1記事あたりの字数決定
- 1~2分で読み切れるように800字前後とする。
で、これらを落とし込んで目に見える形にしたのが「目次」です。
じつはこの目次の作り方にいろいろノウハウがあるのですが、これは後ほど詳しく解説します。
もし、ブログ記事をもとにkindle出版をしようと目論んでいるならば、目次がなければ記事は書き始めちゃダメです。ダメ、絶対!(笑)
あとは、更新の頻度を決定すれば「連載終了日」がわかり、そこから先の出版までのスケジュールが確定するわけです。
私の場合はすでにプロトタイプのブログに元原稿が60本以上ありましたので、その中から取捨選択して丁寧にリライトしつつ、60本を新しい本業ブログの方に移植していくことにしました。
この作業開始が12月頭。
そしてそこから計算してkindle出版予定日は2014年1月1日に設定しました。
●2,記事を整理して書籍用にリライトする
さて、ブログ記事が書き上がったら今度は記事を整理して書籍にするためのリライト(書き直し)をします。
ブログ記事は基本的に1記事1メッセージで、いわば「一話完結」を意識して書くべきものです。
しかし、書籍となるとそうはいきません。一気に読んでもらうためにいろいろチューンナップが必要なのです。
実際、1ツボ=800字程度で一話完結。どこから読み出してもどこでやめても大丈夫なように、と決めて書き出した今回の連載記事ですが、それでも書籍として読ませるためには、いろいろな調整が必要になりました。
良くあったのが、以下の5つ。
①記事間に「つながり」を持たせるための表現の書き加え
②スムースに理解してもらうための記事の順序の入れ替え
③文章の「たるみ」を除去するための重複表現の削除
④「キャラ」に統一感を出すための文体の標準化など
⑤表記や用語の統一
①は、記事間でおたがい言及し合うような記述です。「ツボ○○で述べたように」とか、「前項で説明しましたが」というような記述で、それぞれハイパーリンクで結びつけます。
②は、実際に記事を並べて一気に読んだ時に気づいたものです。記事ごと順序を入れ替えた方がより分かりやすいということで、この段階で順序を入れ替えました(どう変わったかはブログとkindleを見比べてもらうと分かります(笑))
③は、①の逆、「昨日の説明で」や「明日また説明」など、ブログ独特の時間の表現や、毎日記述された決まり文句を削除します。
④は、ブログ記事執筆時の「その日の気分」の標準化。やはりブログの場合、テンションの高い日と低い日があるため、それを通しでリライトすることで一定にします。
⑤は、いわゆる表記の統一です。これは後ほど説明するワープロソフトの「一太郎」さんに手伝ってもらいました(笑)。
このようにブログ記事はリライトすることで、初めて「本の原稿」になるのです。
●3,タイトルを決定し、本特有の記事を書き足す
さて、本の原稿が揃ったら、今度はタイトルを決定します。
KDPの場合、じつはタイトルの付け方が非常に重要です。
なぜなら、kindleは基本的に「検索して買ってもらう」しかないからです。
詳しいことはまた後で書きますが、今回私はGoogle検索の「小論文に関連する検索キーワード」をなるべくタイトルにぶち込みました。
小論文の書き方のコツをすべて伝授!
小論文のツボ60
- 作文と小論文の違いから日頃の訓練法まで-
(赤字部分がキーワード)
こうすることで、amazonで検索したときも検索結果にヒットしやすくなるわけです。
たとえばこれは、kindle部門で「小論文」と検索した場合。まあ、当然と言えば当然なのですが、早く「すべてのカテゴリー」や「本」でもこうなりたいものです(笑)。
つぎに「小論文・作文」を「本」で検索。ちゃんと1番に出てくる。
同様に、「小論文・コツ」でも1位。
「小論文 書き方」だと2位。
また「本特有の記事」とは、簡単に言うと「後書き」「前書き」「奥付」のことです。
意外に思われるかもしれませんが、私の場合「前書き」は「最後に」書きます。
なぜなら原稿の全体像が見えて初めて、その本がどのような本なのかを端的に書くことができるようになるからです。
またkindleにおける「後書き」は、「CTA(”Call to action”=読み終わった読者にどう行動してもらいたいかを説明した部分)」になります。
ここでしっかりと次の行動を指示してあげないと本業に繋がりません。
いずれにせよ、これらの記事は、本の原稿本体とは別な思考によって書かれるべきものですので、原稿が完成してからじっくり書くことをお勧めします。
で、今回改めて感じたのは、この1から3までのステップが普通の人には一番難しいのだろうな、ということでした。
KDPの技術的な側面やマーケティングに関しては、それこそ星の数ほど解説記事がヒットするのですが、一番大切な文章の書き方については、「おいおい」というようなレベルの記事しかない(笑)。
やはり私が書くべきなのは、この部分なのかなと再認識しています。
これからこのブログは、1から3のやり方を丁寧に解説したブログにしていこうと思ってます。
「普通の人(=文章を書くのを本業としない人)」がどうすればブログ記事を書いていけるようになるかを考えていきますので、楽しみにしててください。
●4,表紙のデータを準備する
さて、原稿の執筆と整理に並行して、12月中旬には表紙データの準備を始めました。
これは、もうずっと前からイメージはできていたので、相方にラフスケッチを渡してイラレ(illustrator)で作ってもらいました。
イメージカラーは昔の中公新書です(笑)
ここに関しては、お金に余裕のある人はプロに頼んでもいいかもしれないです。無理に自分でやる必要はありません。
ただ、一つ言えることは、やるからにはしっかりエネルギーをかけた方が良い、ということ。
たとえばamazonで「小論文」で検索すると、紙本もこの本も一緒に検索結果に並べられます。その時に「あ、KDPの素人出版ね」と思われないようにするためには、ある程度のクオリティの表紙にしておく必要がありました。
この本の表紙もそれほど凝った作りにはなっていないのですが、その代わりカーニング(文字と文字の間の距離の調整)は、しっかり時間をとってやってもらってます。
おかげで知的で落ち着いた感じの表紙になったと自画自賛してるんですけど、どうでしょう?
もう、相方には頭が上がらないですね(笑)
(「後編」に続く)
●キャンペーンのお知らせ!
ということで、今日はここまでにしておきましょう。
お読みいただきありがとうございました。
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それに今は必要なくても「いつか」必要になるかもしれませんしね(^_-) 。
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