構成も内容もおまかせの「自由記述」型のテーマが出されたときに「本当に使える3つの型」。
2つ目は、「引用」「判断」「根拠」「まとめ・提案」です。
この型は、「資料付き」の問題が与えられた時に、絶大な効果を発揮します。また、少々長めの「テーマのみ」の問題の時にも使えます。
そして、この「型」のことを、私はひそかに「口げんか必勝法」と呼んでいます。なぜならこの型は、口げんかで勝つための手順そのものだからです。
口げんかでもっとも避けるべき展開。それは「言った」「言わない」の「水掛け論」になることです。
だからこそ、最初に「おまえたしかに○○って言ったよな」と「言質(げんち)」をとる必要があります。
この「言質」にあたるのが、論を展開する元となる文章や、すでに社会的に認められている事実や意見(=社会的文脈)の「引用」です。
こうして相手が逃げられないようにしてから、次はおもむろに「でも、それって××じゃね?」と自分の意見をぶつけます。つまり、自分の「判断」を相手に宣言するわけです。
その上で、「だって△△だし、おまえの言っていることは●●でおかしいよ」と、どうして自分がそう思うのか理由(=「根拠」)を述べます。
自分がなぜ正しくて、相手がどうして間違っているのか、具体的な証拠を挙げるのです。
そして、最後に「だから××なんだよ」ともう一度自分の判断の正しさを相手に念押しして「まとめ」るか、「だからさ、こうしない?」と相手に「提案」をすれば、口げんかは必ずあなたの勝利で終わるのです。
ここでは分かりやすくするためにかなり攻撃的な口調で書いてありますが、この「引用」→「判断」→「根拠」→「まとめ・提案」は、いわば論理的思考や議論の一番基本となる手順です。「判断」さえ変われば「けんか(全否定)」だけでなく、「補足・修正(部分否定・部分肯定)」や「応援(全肯定)」にも使えます。
「◎◎に関して、この文章では○○と書いてある(or社会では○○だと言われている)。それに対して私は××だと思う。なぜなら△△だからだ。だから今後は××するべきだろう」
ぜひ、この型をマスターして、論理的な文章を書きましょう。
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小論文の書き方のコツをすべて伝授! 小論文のツボ60 - 作文と小論文の違いから日頃の訓練法まで- 石井秀明 論文オンライン 2014-01-01 |
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