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小論文のツボ27 「分析」とは、事象間の因果関係を明らかにするものである。

投稿日:2013年12月13日 更新日:


ビジネス文書の3要素は、「報告」「分析」「提案」。

そして、「分析」において一番大事なのは、「報告」において記述された複数の事象の間の因果関係を明らかにすることです。

例を挙げます。

事象A「前期の夏物衣料の売り上げは10億だった」
事象B「今期の夏物衣料の売り上げは12億だった」

この二つの事象の間にあると考えられる「因果関係」はおそらく複数考えられます。

たとえば、「この春導入したECサイトの好調」かもしれませんし、「異常気象とも言える今年の暑さ」かもしれません。あるいはその複合かもしれません。

この事象間の「因果関係」を考えることが「分析」であり、その因果関係に説得力があればあるほど、それは「良い」分析ということになります。

そして、その因果関係に説得力を持たせるのが、具体的な事実です。

たとえば、ECサイトの効果を検証するのであれば、導入前後のサイトへのアクセス数やコンバージョン率(=購買に至った割合)、同時期の競合他社との売上比較などが必要になるでしょう。

また、「異常気象」の影響であれば過去の気象データと売り上げの相関関係の検討が必要です。

例年より暑くなった年の売上増加率と今年の売上増加率を比較して、同じ範囲にあれば今回の売上増は異常気象によるものと考えられ、大幅にその範囲を外れる場合は別な理由が考えられます。

このように具体的な事実に基づいた「因果関係」の設定が「分析」の「肝」なのです。

もちろん、そうだからこそ「分析」には、唯一無二の「正解」はありません。あくまでも相対的なものです。

しかし、そのような仮説が設定できるからこそ、我々は今後の方針を考えることができるのです。

事象をいくら細かく記述してもそれは詳細な「報告」にしかなりません。

「分析」が求められたら、複数の事象の裏側にある因果関係を具体的な事実に基づいて考えましょう。


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