思考を広げ、自分の意見を作るための「360度思考法」。
まずは、「なぜ?」「ということは?」と自らに問いかけ、与えられた事実や意見を、「上・下」にずらしてみましょう。
この360度思考法で一番分かりやすいのが「なぜ?」を繰り返して、下方向に思考を広げていく方法です。
たとえば「今期、我が社の売り上げは、前年度比▲20%となった」という与えられた事実を、「なぜ?」を使って掘り下げてみましょう。
「なぜ、売り上げが▲20%になったのか?」
→「それは、新製品の売り上げが予想を大きく下回ったからだ」
→「なぜ、新製品の売り上げは伸びなかったのか?」
→「それは広告戦略を誤ったからだ」
→「なぜ広告戦略を誤ったのか?」
→「それはスマホの視聴率の伸びを予測できなかったからだ」
→「なぜそのような予測を誤ったのか?」
→「それは、当社にインターネット広告の専門家がいないからだ」
このように、1つの事実を「なぜ?」を使ってどんどん掘り下げていくことで、現象の真の原因が見えてきます。
一方、その逆方向は「ということは?」を使って、上方向に考えていく方法になります。
「今期、我が社の売り上げは、インターネット通販を開始することで前年度比+20%となった」
→「ということは、来年度はもっとインターネット通販部門に投資した方が良い」
→「ということは、今年中にIT部門の人材を募集しておいた方が良い」
→「ということは、まず、募集したい人材像を部門間MTGで明確にするべきだ」
このように、ある事実・意見をもとにして、そこから論理的に考えられる「この先」のことを考えていくのが、上方向にものを考えるということです。
この上・下方向のずらしは論理的思考のもっとも基礎的な方法です。
特に「なぜ?」は一番取りかかりやすい思考法ですので、まずはここから始めてみると良いでしょう。
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小論文の書き方のコツをすべて伝授! 小論文のツボ60 - 作文と小論文の違いから日頃の訓練法まで- 石井秀明 論文オンライン 2014-01-01 |
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