文章力を上げる方法の二つ目は「要約」です。
なぜ要約を行うことで文章力が向上するのか?
それは「要約」を作る手順は、自分が文章を書くときの「逆」の作業だからです。
つまり、要約の
「文章を読む」
↓
「要点を見つける」
↓
「文章の流れを損なわないように要点どうしを繋げる(200字程度)」
↓
「必要に合わせて文字数を調整する(100字~50字)」
↓
「テーマを見出しにする(20字)」
という手順は、ひっくり返すと、
「テーマを決める」
↓
「書きたいことをメモする(=要点を考える)」
↓
「メモをもとにプロット(あらすじ・流れ図)を作る(=要約を作る)」
↓
「プロットに肉付けする(文章化する)」
という文章作成の手順になるからです。
つまり、要約を意識的に行うことで、自分が文章を書くときの練習もしていることになるのです。
なお、要約の勉強するときは、いくつか「サイズ」を設定して複数作ってみましょう。
そうすることでで、どのくらい抽象度で、どのくらいのことが書けるという「サイズ感」を体に叩き込むことができます。
具体的には「200字」「100字」「50字」「20字」の4サイズで作るとよいでしょう。
それぞれのサイズの性格は、以下の通りになります。
「200字」→文章全体のミニチュア
「100字」→主張の核+最低限の説明
「 50字」→文章の主張の核
「 20字」→見出し
イメージとしては、ロシアの入れ子人形のマトリョーシカのように主張の「核」はそのままにサイズだけを変化させることです。
選択する語の数と文章の抽象度を変化させることで、各サイズの要約を作りましょう。
なお、ツボ43で「小論文を書くときはなるべく要約しない」と書きましたが、文章力向上のためには大いに要約を作ってください。
要約を作ることで、あなたの日本語操作能力は飛躍的に向上するはずです。
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小論文の書き方のコツをすべて伝授! 小論文のツボ60 - 作文と小論文の違いから日頃の訓練法まで- 石井秀明 論文オンライン 2014-01-01 |
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