レポート的な小論文の答案など、提出までに時間が取れる文章は、少なくとも〆切の2日くらい前に書き上げて、できれば一晩おいてから「推敲」しましょう。
一晩おくと「美味しく」なるのは、文章もカレーも一緒なのです(笑)
なぜ、一晩おいた方がよいのか。
それは、一晩おくことで、客観的な目で自分の書いた文章を見ることができるようになるからです。
書いている時、とくに「乗って」書いている時というものは、一種の「憑きもの」状態になっていることが多いものです。
そのような状態で書き上げた文章は、勢いがあって迫力はあるのですが、どうしても「独りよがり」な表現や、言葉足らずな部分を持っています。
そのような「過熱した」文章を、一晩「頭を冷やして」「他人の目で」見ることで、より的確に相手に「伝わる」ようにチューンナップするのが、「推敲」なのです。
「推敲」を行う際は、主に以下のような点に気をつけましょう。
- 誤字脱字(とくに変換ミス)
- 主述のねじれ
- 副詞と文末の対応(まったく~ない。まるで~ようだ。など)
- 文体の統一(デス・マス体とダ・デアル体が混ざっていないかなど)
- 用字・用語の統一(同じ言葉の表記が統一されているかなど)
それと同時に、ツボ37から説明する「分かりやすい文章の7ヵ条」と照らし合わせて、さらに読みやすい表現がないかどうか考えながら読んでみてください。
いわば自分で自分の文章を「リライト」するわけです。
その際は、できれば「音読」をしましょう。「すらすら声に出して読める」ということは、イコール「読みやすい文章」ということです。とくに句読点や細かい「てにをは」を音読しながら修正すると、読みやすさがぐっとアップします。
人間は、時間が経てば別人になります。
文章が書きあがったらできるだけ時間をおいて、別人の目で冷静に「推敲」してください。
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小論文の書き方のコツをすべて伝授! 小論文のツボ60 - 作文と小論文の違いから日頃の訓練法まで- 石井秀明 論文オンライン 2014-01-01 |
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