第2講 「何を」「どう」書いたらよいか?

2-2:形式から見た小論文の「型」

投稿日:2013年12月15日 更新日:


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「テーマ型」は就職試験の主流派。「資料読みとり型」は大学入試の主流派。過去問を分析して正しい対策を!

「小論文」の問題は出題される問題の形式によっても分類されます。形式によって注意すべき点は変わるので自分の書く「小論文」がどのパターンになるのかは必ず調べておきましょう。(カッコ内は頻出の小論文の型)

(1)テーマ型(作文・論文・創作)

「私の愛読書」「眼」「脳死について思うところを書け」など、書くべきテーマだけが与えられて、それについて自由に論ずる問題。以前は入学試験、就職試験双方ともこのタイプの小論文が多かった。現在も就職試験はこのタイプが主流。しかし、大学入試に関しては、高校生には書くべき内容が限定できず、あまりにも難しいため、最近は減少傾向にある。

〈必要とされる訓練〉

  • 作文型小論文の場合は、基本の型をマスターした上で過去問に形式にあわせた訓練をする。(【作文型小論文をどう書くか】)
  • 論文型小論文の場合は、社会的知識をたくわえ、基本の型にそって書く訓練をする。その後、過去問の形式に沿って実戦的な訓練をする。(【論文型小論文をどう書くか】)

(2)資料読みとり型(作文・論文)

設問として資料文が提示され、それについて論ぜよ。と要求される問題。最近の入学試験はこちらが主流。考える素材があらかじめ与えられているのでテーマ型よりは比較的容易に書くことができる。ただし、資料文の内容を的確に把握し、それに基づいて自分の主張を組み立てなければならないので、「書く」より前に「読む」能力が必要とされる。

〈必要とされる訓練〉

  • 読解力を高めるために、視写や要約の作成をする。
  • 作文型小論文の場合は、基本の型をマスターした上で過去問に形式にあわせた訓練をする。。(【作文型小論文をどう書くか】)
  • 論文型小論文の場合は、資料文を注意深く読み、基本の型にそって書く訓練をする。その後、過去問の形式に沿って実戦的な訓練をする(【論文型小論文をどう書くか】)

(3)図表読みとり型(論文、まれに作文)

資料文と一緒に、あるいは単独で図表を提示し、そこから読みとれることをもとにして書かせる問題。図表の読みとり能力が問われる。おもに入学試験で出題される。工学部・医学部・経済学部・教育学部など、図表の読みとり能力がその後の学部での研究に要求される学部に多い。ただし、図表が示している事実を読みとれれば、あとは、資料読みとり型と同じようにして書けばいいので、資料読みとり型の特殊なパターンとして訓練すればよい。

〈必要とされる訓練〉

  • 図表が主張していることを読みとるために、図表の説明文や、問題点のリストなどを作成する。
  • 論文型小論文の場合は、「引用」部分に図表から読みとったことを書き、あとは基本の型にそって書く訓練をする。その後、過去問の形式に沿って実戦的な訓練をする。(【論文型小論文をどう書くか】)

(4)写真・ビジュアル読みとり型(論文・創作)

写真や絵画など、ビジュアルに訴えるものを見せ、それについて、考えたことや感じたことを書かせる問題。おもに入学試験で出題される。ビジュアル的に提示されたものを、いかに言語化するかがポイント。いったん読みとったことを言語化できれば、あとは資料読みとり型と同じように書けばよい。

〈必要とされる訓練〉

  • 写真や図版から読みとれることを言葉にするために、写真の説明文や、そこから想像したストーリーなどを書いてみる。
  • 論文型小論文の場合は、「引用」部分に写真などから読みとったことを書き、あとは基本の型にそって書く訓練をする。その後、過去問の形式に沿って実戦的な訓練をする。(【論文型小論文をどう書くか】)

(5)複数資料読みとり型(論文)

資料文と図表、あるいは対立する意見を含む複数の資料文が与えられ、それについて論述する問題。おもに入学試験で出題される。慶應義塾大学などはこのタイプの問題の最難関。資料間の意見の対立点を整理し、それについて自分の意見を述べてゆく。資料読みとり型の変形。まず、資料読みとり型をマスターし、その上で資料間の意見の対立点を整理する訓練をすると良い。

〈必要とされる訓練

  • 複数の資料から問題を読みとり、共通点、対立点などを整理する。さらにそれを文章と表の両方で表現してみる。
  • 論文型小論文の場合は、「引用」部分に読みとった問題点を書き、あとは基本の型にそって書く訓練をする。その後、過去問の形式に沿って実戦的な訓練をする。(【論文型小論文をどう書くか】)

(6)英文読みとり型(論文)

資料文が英文で提示される問題。入学試験、特に医学部・工学部系に多い。日本語の記述力とともに英語の読解力を評価しようとする問題だが、小論文の書き方としては、資料読みとり型と同じなので、受験生は英語力を高める以外、「小論文」の勉強としては特に新たに勉強する必要はない。

〈必要とされる訓練〉

  • 英文の読解能力を上げる。
  • 論文型小論文の場合は、「引用」部分に読みとった問題点を書き、あとは基本の型にそって書く訓練をする。その後、過去問の形式に沿って実戦的な訓練をする(【論文型小論文をどう書くか】)。資料文が英文になっただけであり、小論文の書き方としては日本語のときとまったく同じである。

(7)三題噺型(創作)

創作型の一種。「どらえもん・石油ショック・花束」など一見関係のなさそうな単語を三つ挙げ、それらを元にストーリーなどを考えさせる問題。マスコミ等の就職試験におもに出題される。入学試験ではごく少数派。

〈必要とされる訓練〉

  • 落語等を聞いて、三題噺の典型例を学ぶ。
  • 星新一や阿刀田高などのショートショートを読み、読者を引きつける文体を学ぶ。
  • 過去問や過去問の傾向とあった予想問題に挑戦する。

さて、これであなたが書くべき小論文の種類はつかめたでしょうか?では、質問です。

質問:あなたが書くべき小論文はどのような種類の小論文ですか?過去問等を調べ、以下の空欄に書き込む形で答えてください。また、主に評価される点、これから自分で訓練するべきことも書いてください。

  • 内容による型 型小論文
  • 形式による型 型小論文
  • 主に評価される点
  • これから訓練しなければならないこと

また、ここで述べた「必要な訓練」にはすべて次の二つの訓練が付け加えられます。その二つとは、

  • 信頼できる人に見てもらい、問題点を指摘してもらう。
  • 指摘してもらった問題点が改善されるまで、何回も書き直す。

です。この二つもかならず訓練するようにしてください。



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