基本的に論文を書く時は、「神の視点」で書かなければなりません。
つまり、すべてを知り尽くして、一切の間違いがないような態度で文章を書かなければならないのです。
そしてこれは「小論文」でもまったく同じです。
日本人の文章はとかく、「曖昧」「煮え切らない」と言われます。
これは、
・自他の境界線があいまい
・ものごとを意図的に「する」ことを嫌い、自然に「なる」ことを好む
・ものごとの微妙な「綾(あや)」を大事にしたがる
といった、日本人のメンタリティからきたもので、このおかげで文学の世界においては、繊細で美しい文章がたくさん生み出されてきました。
しかし、時代は変わりました。
否応なしにグローバル化は進み、日本人同士のコミュニケーションでも短時間で的確に自分の考えを表明することが要求されるようになっています。
そのような流れの中で、求められる日本語の文章の形も変わりつつあります。論文も例外ではありません。
<悪い例>
浅学な私にこのようなことを断言する資格がないのは重々承知の上でいうのだが、日本語の本質は「てにをは」にあるのではなかろうか。私見では「てにをは」さえ、間違わなければ、そこにどんなに外国語が入り込んできてもそれは「日本語」として機能するように思われる。我々はここに大げさに言えば日本語文法の神髄を見ないわけにはいかないだろう。
<良い例>
日本語の本質は「てにをは」にある。「てにをは」さえ、間違わなければ、そこにどんなに外国語が入り込んできてもそれは「日本語」として機能する。これこそが日本語の文法の神髄である。
「そんなにはっきり割り切れない・・・」「そこまで言い切る自信が無い・・・」
気持ちは分かります。
しかし、あえて神のごとく傲慢に言い切ろうとすることで、「言い切ってはいけない部分」が明確に見えてくるのです。
小論文を書くときは、勇気をもって、「神の視点」で言い切ってみましょう。
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