小論文の設計図である「プロット」が完成したら、いよいよ「執筆」です。
でも、「執筆」は、それほど悩む必要はありません。
なぜなら「執筆」とは、プロットに書かれた「骨の文(=トピックセンテンス)」に、「肉の文(=サポートセンテンス)」を付け加える作業だからです。
例を挙げます。
前回作成したプロットの「骨の文」に、「肉の文」をつけてみましょう。
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問:経済の国際化とは何を意味するか。またそれに関してこれからの日本はどうあるべきか(600字以内)」
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経済の国際化とは、いままでの国内での経済の常識が通用しなくなるということを意味する。
ここ数年、経済の国際化にともない、日本の経済はいままでのやり方の変更を余儀なくされている。
「たとえば衣料品は原材料を海外から輸入し、それを国内で製品にしていたものを、ユニクロは海外を拠点に最初から最後まで製品管理するシステムに切り替えた。いま、このような変化がすべての業界で起こりつつある。」
では、これからの日本はいかにあるべきか。これからの日本は経済の国際化に適応すると同時に、日本独自の技術や情報を開発し、世界に発信していくべきだ。
なぜなら日本の本当の資源は、本来は高度に教育された人的資源であり、その優秀な人的資源が生み出す独自の技術がなければ、経済が国際化された世界では日本の経済的価値がなくなるからである。
「たとえば、むかし日本が世界トップレベルの生産高を誇った家電製品やパソコンも、いまでは韓国や台湾、中国などアジアの国々で生産され、見る影もない。人件費が高く、天然資源の少ない日本では、常に新しい技術を開発しない限り、生き残る道はないのである。」
この「 」内の青文字の文章が執筆された「肉の文」です。
ポイントは「肉の文は、骨の文を支えるために書く」ということ。
言い換えれば、「むやみに新しい判断や主張は書き込まない」ということでもあります。
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