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小論文のツボ24 「(前略)」「(中略)」「(後略)」で引用を短くしよう

投稿日:2013年12月12日 更新日:

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小論文では制限字数が設けられていることが多いものです。

そのように限られた字数内で他者の文章を引用するときは、効果的に「(略)」を用いましょう。

該当する部分より前を略すときには「(前略)」、途中を略すときには「(中略)」、それ以降を略すときには「(後略)」を用います。

例を挙げます。

「最近の新聞報道からも明らかなように、A国とB国の関係は悪化の一途をたどっている。最近ではB国内のA国軍の軍事基地の拡張についてB国が反対の意を表している。しかし、関係悪化の本質は別の部分にある。それは貿易摩擦であり、A国のB国市場への輸出超過はB国経済を悪化させ、B国政府にとって大きな問題となっている。このままでは二国間同盟の存続すら危うくなる可能性があるという関係者もいる。我々は今後の推移を慎重に見守るべきだ」

この文章を「(前略)」「(中略)」「(後略)」を使って略すと以下のようになります。

「(前略)A国とB国の関係は悪化の一途をたどっている。(中略)関係悪化の本質は(中略)貿易摩擦であり、(中略)このままでは二国間同盟の存続すら危うくなる可能性がある(後略)」

ポイントは、資料文の主張の「核」の部分を残すように略すことです。

間違っても、

「(前略)A国とB国の関係は悪化の一途をたどっている。最近ではB国内のA国軍の軍事基地の拡張についてB国が反対の意を表している。(中略)このままでは二国間同盟の存続すら危うくなる可能性がある。(後略)」

のように「本質」を抜いてしまう略し方であるとか、

「(前略)A国とB国の関係は悪化の一途をたどっている。(中略)しかし、(中略)我々は今後の推移を慎重に見守るべきだ」

のように「見守る」対象と意味が変わってしまうような略し方をしてはいけません。

短く、しかしあくまでも資料の主張の根幹は伝わるように略しましょう。


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