これから4回に渡って「作文型小論文のツボ」をお伝えします。
今日は「作文」を書くときの“公式”のお話しです。
「志望理由書」や「私の人生観」など自分のことを直接書く「作文型」の小論文を書く時に覚えておいて欲しいのが以下の公式です。
「今の自分」=「過去の自分」+「未来の自分」
じつは、「自分自身がどのような人か?」を「今」の視点だけで描こうとするのは至難の業です。
たとえば私自身であれば、
「年は46歳。既婚。2児の父親です。小論文の添削をしています。趣味は読書と音楽鑑賞です。好きな食べ物は・・・」
これでは「小論文の添削」以外は、これと言った特徴のない人物像になってしまいます。
でも、こんなふうに書いてあれば、どうでしょう?
「私は長年学習塾を経営していました。国語と英語の講師も兼任し、その中でこれからの日本の学生には論理的に思考し、それを分かりやすく文章で表現する能力を身につけさせることが大事であると思い、小論文の指導を始めました。
すでに現在、小論文に関する著作は6冊となり、年間1500本以上の答案を添削しています。
今後は、直接受講生の答案を添削するだけでなく、小論文の指導者を育てる講座も開き、自らの指導法をより広範囲の人に伝えたいという夢を持っています。」
自らの「過去」と「未来」の両方を書くことで、ずっと「奥行き」のある、「自分自身」の説明になったと思います。
特に「志望理由書」などは、「過去においてこのような経験をした私は、将来はこんなことがしたい。だからこそこのような特徴を持つ貴学(貴校)への入学を希望する」という流れで書くことで、相手に納得してもらえる志望理由書を書くことができます。
人間は、「ストーリー」に感動する生き物です。
「過去」から「未来」へとつながる「ストーリー」の中に「今」の自分を描き出す。
この「作文」型小論文の本質を忘れないようにしましょう。
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