「分かりやすい文章のための7ヵ条」第6条は、
一段落一義で適切に段落分けする。
です。
じつは本当に分かりやすい文章は、段落分けがなくても分かりやすいものです。
そういった意味で、一段落一義の改行は分かりやすい文章の必要条件ではありません。
しかし、いくら分かりやすい文章であっても、「小論文」の答案としては、やはり適切に段落分けをする必要があるでしょう。
だれでも、見た瞬間に「字がびっしり」という文章は読みたくありません。
ましてや手書きの答案を何百枚と読まされる小論文の採点官ならなおさらです。
例を挙げます。
<読みづらい例>
現在、「グローバル人材」を育てるべきという言説をよく聞く。果たしてそれは本当か。じつは、日本に必要なのは、グローバル「人材」ではなく、グローバル「リーダー」である。なぜなら、すでに我々は「人材」としてはグローバルな競争にさらされており、これからはその中でいかにリーダーシップを発揮するかが勝負の分かれ目になるからだ。今後我々は、子どもたちにリーダーシップを学ばせなければならない。
それではこれを「一段落一義」で改段落してみましょう。(ブログの場合はさらに1行空けます)
<読みやすい例>
現在、「グローバル人材」を育てるべきという言説をよく聞く。
果たしてそれは本当か。
じつは、日本に必要なのは、グローバル「人材」ではなく、グローバル「リーダー」である。
なぜなら、すでに我々は「人材」としてはグローバルな競争にさらされており、これからはその中でいかにリーダーシップを発揮するかが勝負の分かれ目になるからだ。
今後我々は、子どもたちにリーダーシップを学ばせなければならない。
じつは、この段落分けは、ツボ18で説明した「引用」「問題提起」「判断」「根拠」「提案」の流れそのままです。
このようにどんなに短くても、果たすべき役割が終わったら改行して段落を変える。
こうすることで読みやすさがぐっと変わります。
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